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犬連れへんろ*二人と一匹のはなし*

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2007年 10月 05日

第3話 旅

 もともと、私たち夫婦は出歩くのが大好き。東京に暮らした独身時代は、高尾山のハイキングにはじまり、奥多摩や白馬の登山へ。(あぁ、このころは休憩で食べる、みかんの缶詰や、米軍のCレーション(携帯食)が楽しみで、歩いていたわねぇ。)大阪の社宅住まいの頃は、比良山系(琵琶湖の西)の山々に登ったり、「山の辺の道」「柳生街道」を歩いてみたり…、さらに、北アルプスや八ヶ岳に足しげく通うようになっていました。若くて元気で、そして夢みる二人でしたから、20代の終わりには、大好きな山で暮らすのだっ!と一大決心。脱サラして、夫婦で八ヶ岳の山小屋に住み込んで働いたのです。もう夢は膨らんで、高原の別荘地、おしゃれで小さなペンションのオーナー♪なーんて勝手に想像していたりしてネ^。^

↓20代の終わり、八ヶ岳時代。世話していたマラムートと登山。
第3話 旅_c0049299_22502983.jpg この数年間の、山での暮らしは、私たちの人生において、かなりすばらしい体験でした。もし、山の中で「電気もガスも水道もない暮らしをしろ」と言われれば、「ハイハイ、それじゃーお言葉に甘えて…」と暮らせる自信がついたのですから、やっぱり体験ってすごいよね。ちっとやそっとじゃ、あたふたしません! 人間として、いや、生き物としての底力がついたのではないでしょうか? そのお蔭かしら、40代に入ると、「将来、自給自足の暮らしをしてみたい」と夢見るようになり、生まれてはじめてのお米つくり、お百姓さんにも挑戦しましたヨ。どうにか週末農業で、せっせと頑張り、その結果、お米を買わない生活、というのも体験済み。あぁ、あの新米の味、忘れられませんわ~。ま、何事も即実行が我が家の家訓ですからね^^。
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 さて、話は山に戻りますが…夢いっぱいで胸躍らせていたのも束の間、実は山の暮らしに飛び込んでみると…うーん、私たちの描いていた理想と、現実の生活の間には、かなりのギャップがあったように思います。つまり、すばらしい自然に対しての憧れや、私たちの思い入れが邪魔をして、キレイ事を言っていては生きていけないのだ、という現実に、ついていけなくなったんですね。いろいろと見たくない場面を見てしまったりして、私たちはすっかり落ち込んでしまいました。やはり、大好きなことを仕事にしてしまうのは、難しいのかも知れませんね。そして、最後は人間関係にまで支障をきたし、やむなく夢やぶれて、山を下りることとなったのです(泣)。

第3話 旅_c0049299_23115899.jpg でもね、この八ヶ岳時代は、ほとんどお出かけできませんでしたから、再び、サラリーマンに(国民年金から厚生年金へ)戻ると、私たちはお出かけしまくり(笑)。山登りにオートキャンプ、自然の中で過ごすひとときは、本当に心洗われ、気持ちいいですからねぇ。もう、休みという休みは、ことごとくお出かけ! せっかくマンションを買ったのに、少しもじっとしておらず、あっちこっち出歩きまくり、北九州小倉のお父さん曰く、「いつもソーツイテマワットルッタイ。(訳=遊び歩くの意)」って言われとりました、はい  ;^_^ゞ (つづく)

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そーついてまわっとるの図その1(10数年前)↑
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まだまだ、そーついてまわるの図その2(4年前)↑

そして、いつもいつも、一緒にそーついてまわったのさ♪ あたしと!
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by inuzure | 2007-10-05 10:31 | ■連載シリーズ


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